イメージで覚える前置詞 For / To

英単語の使い分け方

Inなどの前置詞は細かな和訳を一つ一つ覚えるのではなく、コアとなるイメージを理解する事で、使いこなせるようになる!というお話を今まで下記記事で述べて来ました。

今回は第5弾!
最も紛らわしいと言われる前置詞ForとToについて、書いていきたいと思います。

For(向かっているが、到着したかどうかは問わない)

Forのコアイメージは、どこかへ向かっているが、到着したかどうかは問わない、というものです。

This train is bound for Narita Airport
(この電車は成田空港行きです)
He left for Paris last night
(彼女はパリへ昨晩に出発しました)

その為、上記2つの例文のように、物理的にどこかの場所へ向かったことだけを示したい場合や、

This is for you
(あなたにあげるよ)
I'm looking for my phone
(電話を探している)

などのように向かう対象を人や物にして用いることもできます。

探している時にForを用いているのは、探し物に向かっているものの、到着していない(=見つけていない)という風に考えると、Forのイメージが掴みやすいかと思います。

また、この「〜に向かう」というのは、場所や人へ向かっている時だけでなく
目的に向かって何かをやっている最中である、という時にも使えるため

She works hard for the money
(彼女はお金のために懸命に懸命に働いている)

などのように、特定の目的を示す場合にも使えます。

さらに「〜に向かっている」から派生して、「〜に向いている」という意味で用いることも出来るので

This restaurant is the best place for the party
(パーティーに向いているレストラン)

などのように使うことも出来ます。

また少し複雑ですが

He looks young for his age
(彼は年齢の割に若く見える)

などのように、彼の外見を「年齢」という基準に向ける、というイメージから、forが用いられています。つまりhis age(彼の年齢)に向かっているが、looks young(若く見える)ということで、「年齢の割に若く見える」となります。

さらに特定の期間に向けて何かを継続するという考え方から

I have studied English for 3 years
(英語を3年間勉強しました)

などのように期間を表す際にも用いることが出来ます。

To(向かっている。到着点も含む)

一方でToのイメージはどこかへ向かっていて、到達点までたどり着いているイメージです。

Part1で述べたForは「向かっている」というイメージだったのに対し、Toは「向かっているだけでなく、到達している」というイメージを含みます。

She went to Hokkaido
(彼女は北海道へ行きました)
I walked to the station yesterday
(駅まで歩いて行った)

その為、上記2つの例文のように、どこかに違う場所に向かっていて、且つそこに到着している意味を含ませたい時に使えます。

またこの到達の意味は場所以外にも使えます。

He send a birthday card to his girlfriend
(彼は誕生日カードを彼女に送った
It’s ten to nine
(9時10分前です)

1つ目の例文のように対象を人にして、何かを送ったと表現する場合や、9時という時間に到達するまでは10分と考えて、〇〇分前という言い方が出来ます。

他にも抽象的な概念で「到達」というイメージを捉えて使うことも出来ます。

I was bored to death listening to that lecture this morning
(今朝の講義は死ぬほど退屈だった)
I answered their questions to the best of my knowledge
(彼らの質問に知っている限りのことを答えた)

1つ目の例文のように死ぬ(death)ところまでbored(退屈)が到達した
或いは2つ目のように、the best of my knowledge(知っている限り)のところまで到達した状態でanswer(答えた)したと考えて、toを用いています。

Toについては「向かっている、到達点含む」というイメージさえ掴んでいれば、あとの用法はそこから派生して使いこなせるかと思います。よく混乱されるForとの違いは、繰り返しになりますが、Forは単純に「向かっている」というイメージのみを指し、到着しているかどうかは問題にしていない一方、Toは到着しているイメージまで含みます。

このコアイメージをしっかり焼き付けて、 For / Toという2つの前置詞を使ってみてください!

コメント

タイトルとURLをコピーしました